カーボン製品の作り方

カーボンを材料とする製品を製作する際には、製品に必要とされる仕様を明確に定めることが大切となります。仕様が明確でなかったり不必要な仕様が含まれている場合には、製品の価格が高くなってしまうことになってしまいます。そのため、製品に必要とされる仕様をしっかりと把握した上で、製作に取り掛かることが重要となります。そして、仕様が明確に決定されたら、製品の設計を開始します。

製品設計には3DCADが使用され、複雑な形状の製品でもあらゆる角度から検討されることになるので、どのような設計上の問題でも製作に入る前の段階で解決することが可能です。

また、3DCADで設計することで、設計者以外の関係者や製品製作を依頼した方も、製品のイメージを具体的につかめるようになりますので、さまざまな意見を交換することに役に立ちます。

もしも、製作をするモデルになるようなものも写真があるのでしたら、が3Dデジタイザを使用し、写真からCADデータを作成することも可能です。



3Dデジタイザを使うことで、より希望する通りの製品の実現が確かとなりますので、どのようなものでも具体的な資料を用意することが、良い製品を作ること繋がって行きます。そして、実際にカーボン製品を製作するためには、カーボン専用の工作機械がなくてはなりません。

カーボンを使った材料は、カーボン特有の性質を持っているので、その性質を活かすように加工を行うことが大切となるからです。

<目次>
1)カーボンケースの製作
2)カーボンブラシの製作
3)カーボンボンネットの製作
4)カーボン自転車の製作


■1.カーボンケースの製作

軽くて丈夫なカーボンのケースは、さまざまなものへの利用方法が考えられます。そのようなカーボンのケースで最近特に利用者が増え始めているのが、スマートフォン用のケースです。繊細な電子機器が内蔵されているものを守るには、少しの衝撃も避けなくてはならないので丈夫な素材で作られていることも必要となりまし、常時携帯するものであるため軽量であることも求められらます。

しかし、このようないくつもの要件を満たす必要のあるケースでも、カーボンで製作したケースなら十分に満足することが出来ます。軽量で丈夫であることに加えて、デザイン性にも優れたケースを作ることが出来ますので、常に身近に持っていることが出来ます。

また、炭素繊維強化プラスチックで製作を行うため、どのような形状にも容易に加工することが出来ますので、斬新な形状を実現することも可能になっています。

このように、衝撃を避けて内部のものを守るケースの素材としては、カーボンは最適の材料です。スマートフォン以外のものでも、カーボンを材料として専用のケースを製作すれば、その形状に合わせて無駄のないケースが出来上がりますので、衝撃による破壊から守ることが可能となります。

しかし、このようなケースを作るために最適な材料であるカーボンも、カーボンの性質を理解した上で製造をしないと、魅力的な製品にすることは出来ません。そのため、カーボンを豊富扱い知識と技術を蓄積した企業が必要とされるのです。



■2.カーボンブラシの製作

日常生活に欠かすことが出来ない電気で動く道具や自動車の中で使われているモーターにも、カーボンを材料としたカーボンブラシが使われています。カーボンブラシは、発電機やモーターの回転している部品と常に接触し続け、電気も通す役割を担っているものです。

ブラシという名称が付いていますが、実際はブロック上の形をしています。これは、初期のモーターなどの構造の名残からブラシという名前が使われるようになったもので、現在モーターの部品として使われているカーボンブラシの実態と大きく違うことになっています。大きさや形状などが異なる数多くのモーターが必要とされますので、その中で使われるカーボンブラシも各モータに最適なものが製造されています。

カーボンがブラシとして使われるのは、通電性が良く摩擦係数が低く、高温であってもこれらの性能が変わらないことが理由です。そして、カーボンを黒鉛の状態にすることで、これらの性能が更に向上して長時間接触していても磨耗することのない材料となりますので、カーボンを高温高圧の状態で加熱焼結をして所定の形状にしています。

このカーボンブラシの性能によって、モーターの性能も大きく影響されるため、高品質の材料で精度の良い加工が求められることになります。また、モーターの用途・形状・性能などによって、カーボンブラシに求められる性能もさまざまですので、モーターの仕様などから最適なカーボンブラシを設計製造する必要があります。


■3.カーボンボンネットの製作

今では生活の中でなくなくてはならないものとなっているカーボンを材料とした製品ですが、強度が必要とされる自動車の部品としても使用されるようになっています。

車体の重量を軽くすることでより速く走ることが可能となるため、速く走ることを目的としたレース用の自動車のボンネットにカーボンが採用されています。また、趣味で自動車を運転する人達も、自動車の走行性能を向上されるために、鉄やアルミのボンネットをカーボン製のボンネットに交換する人もたくさんいます。


現在は、より軽量で丈夫なカーボンのボンネットを製作するには、ドライカーボンを使用しなくてはならないため、価格が高くなる傾向にありますが、今後さらなる技術開発が行われることによって、カーボン製のフレームでつくられた自動車を手軽に購入出来るようになることが期待されています。


そして、カーボンが材料として数多く自動車の採用されることによって、走行性能が向上するばかりではなく、車体が軽くなるので消費される燃料も少なくなるためより経済的な走行が可能になります。経済的な走行が出来れば消費される燃料が少なくなり、大気中に排出される二酸化炭素の量を減らすことも出来ますので、現在問題となり世界各国で対応に苦慮している地球温暖化対策にもなります。


このようにカーボンを有効活用することによって、今まで以上に生活が豊かになるばかりではなく、環境にも優しい社会を作ることが可能になのです。


■4.カーボン自転車の製作

自転車のフレームには、鉄やアルミニウムなどさまざなな材料が使用されています。自宅の近くを走るのであれば、自転車の重量や材料などを気にする必要はありませんが、一度に何時間も走るのであれば軽量で丈夫な材質の自転車でなくては、すぐに疲れてしまい快適に走ることは出来ません。


そのため、最近では体に負担を掛けずに長時間自転車で走れるように、カーボンのフレームをでつくられた自転車が販売されるようになっています。このカーボンフレームとよばれるものは、炭素繊維と熱硬化樹脂を材料として作られたもので、他の材料で作られたものと比較して軽量でありながら丈夫であるため、長時間走っても壊れることがなく体に負担を掛けずに済む自転車となっています。


カーボンフレームは、自転車競技用として作られたものですが、一般の方が運動したり楽しんで乗る自転車として最適なものになっています。カーボンフレームの自転車は鉄などで作られた自転車よりも高価なものになっていますが、比較的安いものも販売されるようになっていますので、誰でも手軽に乗れることが可能です。


このような樹脂で作られた自転車などは以前は想像も出来ないものでしたが、カーボンの特性を生かすことによって、今までにない性能を備えた自転車が製造させるようになっています。自転車以外にも、カーボンの長所を利用した製品を作ることによって、今までの以上の性能を持った製品を作ることが可能なのです。


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